PROGRAM

おもしろ石川倶楽部

ふるさと石川の隠れたスポットやグルメ、人、話題を紹介しています。この番組ではリスナーの皆さまからの情報を募集しています。あなたがオススメする石川のグルメ、スポット、人物、話題を番組までお寄せください。
<提供:石川県>

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放送時間

土曜 09:55 - 10:00

パーソナリティ

朱彌
Aya

CONTENT

おもしろ石川倶楽部 放送内容一覧

2025/01/18(土)放送

標高637m、能登でいちばん高い山は、宝達山。頂上付近は日本海~能登半島はもちろんのこと、白山や立山の絶景も楽しめるビューポイントです。のと里山海道を利用すれば、金沢から山麓まで車で30~40分。そんな宝達山には、金山としての歴史があります。加賀藩の記録では天正12年に金山を開いたという事ですが、それよりずっと以前から露天掘りが行われていたんだとか。およそ半世紀にわたり加賀藩の財政を支えました。掘り出した金鉱石を大きな石臼で粉々にして、いらない石や土を水で洗い流して砂金を取り出す。ところが宝達金山では、釜跡などの様子からいち早く西洋の精錬技術を取り入れていたふしがうかがえるとか。

2025/01/11(土)放送

昔々、加賀の国の山科の地に「藤五郎」という男が暮らしていました。芋を掘って生計を立てていました。あるとき、大和の国の大富豪に観音様のお告げが。『娘を加賀の芋掘藤五郎に嫁がせよ』。娘はそれに従い藤五郎の妻になりました。ある日、大和から届いた砂金の包みを持って出かけた藤五郎は、雁に向かって投げつけ、金を失ってしまいます。嘆く妻に藤五郎はさらりとこう言います。『こんなもん芋を掘る所にたくさんあるから明日持って来る』。翌日掘ってきた芋には、ホントに砂金が付いていました。その砂金を洗った沢は、後に金洗沢と呼ぶようになり、「金沢」の地名の発祥地になったとされます。そこ金城霊澤があるのは、兼六園の片隅です。

2025/01/04(土)放送

昔々、神のつどいで、白山の神と、富士山の神が出雲の国に集められた時、「大山」の神が、尋ねました。『昔から加賀の白山、駿河の富士山と呼ばれているが、どっちが高い?』すると、どちらの神も、自分の山に帰り、長い樋を製作。それを峰同士に渡し、富士山から水を流したところ、富士山から白山に流れました。焦った白山の神は、その辺にある石を積み上げるも、富士山の優勢は変わず、慌てて脱ぎ捨ててあった片方のワラジを下に入れると、形勢逆転。水は、白山から富士山へ流れ始めました。『せめてワラジ片方分高ければ、日本一になれるのに』。以来、白山登山者は神の心を慰めるため、ワラジを片方、頂上に置くことになったと。

能越自動車道七尾ICのすぐそば、能登歴史公園内に建っている平屋の建物が「のと里山里海ミュージアム」です。入り口には、七尾の有名なお祭り「デカ山」を模したプレート。館内に一歩足を踏み入れると、きらびやかな展示が出迎えてくれます。足元は「のと空中散歩」として、能登半島の見どころの位置関係が分かりやすく描かれ、左右の壁面には、能登の特産や名物が掲示された「百景棚」。展示室入り口正面にかけられた色鮮やかな「花嫁のれん」。それを潜って、奥へ進むと、半島を囲む海の道具や船を展示。七尾の森と潟のブースでは、豊かな自然環境を学ぶことができ、五感で能登を感じることができるはずです。

2024/12/21(土)放送

城下町・金沢らしい土塀や石畳の小径が続く長町武家屋敷跡。まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような風景が広がっています。長町の土塀には、冬になると「こも」が掛けられます。「こも」は、わらでできた高さ95センチ、幅3・6メートルの特注品。染み込んだ雨水が凍って土塀にヒビが入ったり、積もった雪が落ちるときに土塀を傷つけたりしないようにするための工夫。まるで蓑を着せた様な、塀の風景は見ていてほっこりします。12月初旬から3月中旬までの冬季限定の眺めですね。周辺の土塀--総延長約1200m以上を「こも」で覆うのは、造園職人の皆さんおよそ30人。大変な作業ですが、美しい景観を守る大切な営みです。

金沢市銚子町にある「石川県立自然史資料館」では、自然に関する教育普及活動、標本資料の収集・保管、調査研究などを行っています。エントランスに入ると「森本活断層のはぎとり標本」が出現。標本と言っても、タテヨコそれぞれ3mあまりのビッグサイズ。およそ2000年前に、森本活断層がマグニチュード6程度の地震を起こした時にできたと考えられる本物の断層面---大地の割れ目を固めたモノです。また、2階には全長4.2m、巨大な「ダイオウイカ」の液浸標本があります。2016年、能登町・赤崎海岸に漂着したメスの個体。その迫力はまさに“深海の女王”の風格充分。全身だけじゃなく、内臓や珍しい卵も展示しています。

2024/12/07(土)放送

現在、東京ミッドタウン八重洲で開催されているイベント「MIDTOWN YAESU CHRISTMAS 2024」で、1本のツリーが注目を集めています。名前は「ヒカルキンツギキ」。石川県で盛んな伝統工芸”金継ぎ”から着想を得たインタラクティブツリーです。金継ぎは、陶磁器や漆器を修復する技法。割れたり欠けたりしてしまった箇所を漆で修復して、その痕を金粉、銀粉などの金属の粉で装飾。中には、修理をした痕の味わいが評価され、美術品としての価値が上がった器もあります。石川と東京の木材を組み合わせて作られた台座に手をかざすと、それぞれのパーツを繋ぎ合わせるよう金色の光が駆け巡り、幻想的な音楽と合わせ空間を彩ります。

2024/11/30(土)放送

1300年以上の歴史をもつ「湯涌温泉」。「なめらかさと温もりが肌を包み込む」特有のお湯は、筋肉、関節の慢性的な痛みやこわばり、冷え性、胃腸機能の低下、睡眠障害、疲労回復、健康増進などにいいとされ、加賀藩の歴代藩主が認め、名字帯刀が許されたお宿もあったとか。そして、ぜひ足を運んで欲しいのが「金沢湯涌江戸村」。江戸時代、金沢を中心とする加賀藩の文化や生活は、江戸と並び、当時を代表するものでした。その頃に建築された民家を広く集め、移築して展示公開してきた「旧江戸村」の閉鎖にともない、施設を引き継いだ金沢市は、2010年に農家、武士住宅、商家、宿場問屋、武家門の移築が完了しました。

2024/11/23(土)放送

石川県の食文化に北前船は大きな影響を与えています。代表格はニシン。北前船は日本海を経由して、拠点の能登には、全国各地の物品が多く運びました。ニシンは特に供給量が多く、港町にはそれを保管する「にしん蔵」がありました。これからの冬に欠かせないのが、身欠ニシンと大根を米と麹でつくる甘酒で漬けた加賀を代表する発酵食品「大根寿し」。漬け方には地域性があり、金沢市では拍子切りの大根に小切れのニシン、人参などを甘酒に漬けこむ。雪の多い地域では酸っぱくなりやすい甘酒ではなく、麹を使う。使う大根は、肉質が柔らかく甘みがある、加賀野菜の源助だいこんが良く合うそうです。

2024/11/16(土)放送

江戸時代半ばから明治時代にかけ活躍した商船「北前船」。大阪から瀬戸内を走り、関門海峡を抜け、日本海を北上して北海道へ。一種の「動く総合商社」でした。当時、石川県にも大きな船主がいました。石川から運ぶ主な荷物は、米、木綿、砂糖、肥料、ろうそく、陶磁器など。 北海道からは、ニシン、昆布などを乗せ、各港で売りさばきながら航海を続けました。 船による運搬は陸上輸送の何倍も運べ、利益も大きい。北前船は、物流の主役を担っていました。石川県内には、各地に北前船に関連した展示や資料館があります。お近くで見かけたら、是非、訪れてみてください。

2024/11/09(土)放送

明治13年の石川県の人口は183万4000人。当時、東京府が108万4000人。 当時、明治政府は中央集権体制を確立するため、廃藩置県の後も、全国規模で府県の統廃合を行っていました。1876年4月に富山県を、同じ年の8月に福井県を、石川県に併合。その結果、石川県の面積は現在の面積の3倍近くになり、住む人の数も多くなりました。しかし、越前が分県運動で盛り上がり、やがて、富山も分県を国に願い出て、それぞれの県が誕生しました。ちなみに、最初の石川県庁は、明治5年に現在の白山市・美川で開庁。この時、美川が石川郡にあることから、石川県と命名されました。

2024/11/02(土)放送

「雪吊り」は、「しぼり」「みき吊り」「りんご吊り」の3つの方法がありますが、その代表が、樹木の幹の傍に柱を立て、柱の先端から各枝へ放射状に縄を張る「りんご吊り」。完成すると傘ですっぽり覆ったような姿になります。兼六園の雪吊り作業は今月スタート。毎年、高さ9メートルにも及ぶ「唐崎松」が手始め。重機などを一切入れず、手作業で5本の柱を立て、800本もの縄で枝を吊ります。園内では、500名もの庭師が1カ月以上かけ、500本を超える木々に施していきます。その技術の高さは、全国から庭師が学びに来るほど。夜にはライトアップもされ、幻想的な雰囲気に。これから雪が積もれば、風情ある景観が目を楽しませてくれます。

2024/10/26(土)放送

加賀名物「小松うどん」の歴史は江戸時代に遡ります。元禄2年、俳聖・松尾芭蕉が各地の歌枕を訪ね歩いた旅行『おくの細道』途中、小松の俳人が、乾麺のうどん二箱を届けました。これに対し、芭蕉は「殊に珍敷乾うどんをありがとう」と返書したとか。「小松うどん」は、加賀藩御用達として将軍や大名家に贈られたそうです。細くて軟らかくて白い、しなやかな麺。白山の伏流水と魚の節を使ったあっさり味のダシ。相性が抜群な組み合わせが特徴です。ブランド化への取り組みは、2010年から。「小松うどんつるつる創研」に加盟する店舗は70店舗以上。小松うどんの“定義8か条” に従いながら、各店舗で工夫を凝らした味を提供しています。

2024/10/19(土)放送

石川県南西部、能美丘陵と江沼台地との間に横たわる「柴山潟」と「木場潟」。今は干拓されて姿を消しましたが、かつてはもう一つ「今江潟」がありました。この3つの潟は、「加賀三湖」と呼ばれています。その中で昔の自然を残しているのは木場潟。霊峰白山を望む水郷風景に調和した公園として整備され、ウォーキングや憩いの場として利用されています。1日に何度も湖面の色を変え、さまざまな表情を見せる柴山潟。片山津温泉のシンボルで、湖面に水の華を咲かせる日本有数の巨大噴水は圧巻。釣り、ボートが楽しめ、コハクチョウなど冬鳥の越冬も見ることもできます。一周およそ7kmのサイクリングロードもあり、アウトドアも充実!

2024/10/12(土)放送

金沢の3茶屋街は、江戸情緒にあふれています。芸妓がお客をもてなす社交場では、日が暮れてくると太鼓や三味線の音が聞こえてきます。「にし茶屋街」は花街の雰囲気が色濃く残り、古い町家をそのまま活かしたショップが多くあります。「主計町茶屋街」では、暗がり坂で記念撮影がオススメ。お宮から主計町に通じる日中も日の当たらない石段の坂道は、情緒たっぷり。「ひがし茶屋街」は、重要伝統的建造物保存地区として、美しい街並みが保存されています。町家の特徴「ベンガラ格子」の由来は、インドのベンガル地方の赤い顔料を用いたことから。中から外が見やすく、外から内が見えづらい。見た目の美しさに加え、機能面でも優れています。

2024/10/05(土)放送

石川県の中央に位置する宝達志水町。そこを車で通ると、目に留まるのは「末森城跡」の大看板。歴史ファン、戦国ファンならご存じの通り、ここは戦いの舞台となったところ。時は天正12年、越中富山城主 佐々成政VS金沢城主 前田利家による「末森合戦」です。「前田利家」と「佐々成政」は、どちらも「織田信長」の精鋭部隊に属する同僚で戦友でしたが、本能寺の変により状況は一変。 2人は敵対関係となりました。時を経て、城跡に激しい戦の面影はなく、兵たちの鬨の声も遥か彼方に---。通称「本丸」、「二の丸」、「若宮丸」の痕跡や、空堀が遺っています。

2024/09/28(土)放送

「秋深き 犀川ほとり 蝶飛べり」金沢を流れる犀川沿いに、句碑があります。正岡子規に師事した俳人「高浜虚子」親子が金沢を訪れた際に詠んだ一句です。そのそばの「犀川大橋」。最初の架橋は、前田利家が造らせた木造の橋。現在の鉄橋が完成したのは、100年前の大正13年。鋼材を組み合わせた造形が「男川」と呼ばれる犀川にふさわしく、男性的な力強さを感じさせます。平成6年の改修工事で、青系統のグラデーションが施されました。歩道にはベンチやバルコニー的空間、レトロ調の照明が設けられ、金沢情緒を演出する紅柄格子風の装飾も登場。その価値が認められ、国の登録有形文化財にも登録されています。

2024/09/21(土)放送

石川県は古くからお餅を食べる文化が根づいています。加賀藩の城下町・金沢の「五色生菓子」。諸説ありますが、五種の生菓子は森羅万象を意味しています。白いお餅の半分に赤い米粉をまぶした丸餅は「太陽」。白くて丸いおまんじゅうは「月」。黄色の餅米をまぶした丸餅は「山」。こしあんのはいったひし形のお餅は「海」。蒸しようかんは「里」を表したとされています。その由来は、江戸時代のロイヤルウェディング。慶長6年、二代目将軍・徳川秀忠の息女にあたる珠姫が輿入れした際に、加賀藩の御用菓子職人が献上したのが始まり。 そんな経緯もあり、「五色生菓子」は婚礼時の祝い菓子として広まりました。

2024/09/14(土)放送

石川県森林公園は、広大な森林をそのまま生かし、四季折々の変化に富んだ里山の自然を楽しむことができます。この夏、大型遊具のある屋内施設「もりのひみつきち」。愛称は一般公募から選ばれ、森林公園の名誉園長を務める歌手MISIAさんが選定。大きな天窓から自然光が降り注ぐ施設内は、真新しく明るい印象。5mあまりの高さからトンネルの中を滑り降りる「スパイラルスライダー」。ゆるい傾斜のスペースに飛び出た「握り」に手足をかけて登る「グリップクライム」。斜面上に張り巡らされた網・ネットの上で跳んだり寝転がったりできる「ネットフロア」など、県産のスギやアテをふんだんに使った大型遊具などがいっぱいです。

2024/09/07(土)放送

今年1月1日に発生した能登半島地震。能登町立美術館では、地震で被災した家屋から運び出した資料の展示会が行われています。展示されている数は12点。戦前の首相の筆による「書」は、公費解体される予定の民家から発見されました。津波で流され一部が壊れたものの修復された阿弥陀如来像は、江戸時代の作。他にも、ダメージを受けた家屋から救い出された江戸時代の納税通知書や寺社参拝の許可証なども並びます。自然災害により被災した美術工芸品を中心とする文化財等を緊急に保全し、廃棄・散逸や盗難の被害から防ぐため、災害の規模・内容に応じて文化庁が立ちあげる事業です。9月29日(日)まで。

2024/08/31(土)放送

加賀市の片野海岸から塩屋海岸にかけて伸びる4キロ余りの砂浜は、美しい自然環境が楽しめるスポット。さざ波の立つ日本海を前に、砂浜から突き出る滑らかにカーブした大きな岩は、遥か大昔の噴火によって海底から隆起し、長い年月をかけ雨や波に洗われて生まれた大自然のアート。広大な砂浜には、4月~8月の限られた時期のみ、花は絨毯を織りなすように咲き乱れ、盛りを過ぎると幻のように消え去ってしまいます。水や肥料分が乏しい灼熱の砂丘にも群生できる植物です。咲き誇る花々を通じて、自然の逞しさと神秘を感じることができるでしょう。

2024/08/24(土)放送

小松市の山中にある尾小屋鉱山跡は、「石川県立尾小屋鉱山資料館」と「尾小屋マインロード」からなる施設です。尾小屋鉱山で、本格的に採掘が行われるようになったのは明治時代。それから、日本有数の鉱山へ発展しました。資料館では、昭和11年当時の様子がわかる大きな写真パネル、地質、鉱脈についての紹介、採取された鉱物が展示。白や半透明、模様の入った石が並べられ、美しく結晶した石などを見ることができます。マインロードでは、採掘の様子を再現。掘削後のむき出しの岩盤は迫力満点!作業員を模したマネキンで鉱山での作業の様子を再現している展示コーナーもあり、当時の雰囲気を体感できます。

2024/08/17(土)放送

金沢は能楽が盛ん。加賀藩・前田家が武家の儀式に用いる音楽や舞踊として能楽の保護、育成を図り、庶民にも広く奨励し、加賀宝生として独自の発展を遂げました。金沢能楽美術館では、その歴史を学ぶことができます。1階の導入展示では、わかりやすく理解できる様々な工夫を凝らしています。床の白い部分は実際の能舞台と同じ大きさの空間を示し、舞台上の演者や囃子方などの位置をパネルで表記。映像や音とともに、まるで自分が実際に能舞台に立っているかのように回遊できます。また「能面」の展示に、注目。能の『女面は、ほぼ二重瞼』。小面も、逆髪も、増女も。つまり妙齢の女性も、熟女も、老女も、みな二重。

2024/08/10(土)放送

野々市市本町は、江戸時代には野々市村と呼ばれ、北国街道最初の宿駅として栄えました。北国街道は、加賀藩の参勤交代のルートとなったり、佐渡金山から金を運んだりして、五街道に次ぐ重要な役割を果たします。その道沿いにたたずむ重要文化財が「喜多家」住宅。喜多家は、江戸中期に越前から加賀へ移り、灯油の製造販売・酒造業を営んだ旧家です。この住宅は、通りに面して間口7間半もある大型の町家。外観は、加賀の町家の典型で建物自体も上質。中に一歩足を踏み入れれば、積み重なった歴史の重みを感じることができます。そして、喜多家でかつて造られていた日本酒「猩々」が、2年前、半世紀ぶりに復活しています。

獅子吼高原の麓、周囲を森の木々に抱かれた施設「石川県ふれあい昆虫館」。ここには多数の昆虫が展示されていますが、中でも千匹ものチョウが飛び交う常夏の「チョウの園」が大人気。生きたままの昆虫を見ることができる「むしむしハウス」なども好評!注目は県内の代表的な昆虫を、環境別に展示してあるコーナーです。“幻のゲンゴロウ”と呼ばれるシャープゲンゴロウモドキ、県の天然記念物に指定されたイカリモンハンミョウなど、珍しく生息地の限られる種類は貴重な存在。また、原生林の残る自然豊かな山・白山の昆虫の展示も充実しています。6つのテーマで白山と関係の深い昆虫を紹介しています。

2024/07/27(土)放送

のと里山海道・白尾インターの傍にある「うみっこらんど七塚」の「海と渚の博物館」は、人と海との関わりをテーマに、能登半島の海の民俗資料を今に伝えるスポット。中に入り天井を見上げると、複雑な骨組みが広がります。これは「舟」を逆さまにしたイメージ。鉄骨がむき出しになった船底天井の天窓から差す自然光に包まれ、下へ向かって長いスロープが伸びています。下りた空間には、かつての漁村の風景が。昭和初期から30年代後半にかけ、かほく市海岸一帯、能登半島で使われていた、数多くの資料がズラリ。漁の道具の保管場所、下準備をするための「浜納屋」を再現。その他、貴重な展示は沢山の学びを与えてくれます。

2024/07/20(土)放送

白山連邦の麓の伝統の味、「かた豆腐」。木綿豆腐よりも硬くてどっしりとしています。荒縄で縛って運んでも崩れません。それを「枕にした」とか「けつまづいた」といわれるほどの豆腐は、普通の豆腐よりにがりを強くし、重石を載せ絞って作ります。大豆の量も通常の数倍。高タンパクで大豆の風味も濃厚な山の味です。かた豆腐の独特な食感と風味を味わうなら、うすく切って生醤油で食べるお刺身が一番。また水分量が少なく、煮くずれしにくいという特性を活かして、ステーキや田楽、炒め物、煮物、揚げ出し豆腐に。さらに味噌漬けや燻製にした保存食もおススメです。

2024/07/13(土)放送

7月27日(土)28日(日)、「第25回 山代大田楽」が開催!「田楽」は、平安時代から室町時代にかけて日本全国で流行しました。古典芸能に、躍動感あふれるリズムと躍り、華やかな装束といった演出を加え、新たなスタイルに作り替えたものが「大田楽」です。お囃子のメロディと共に大勢のキャストが色とりどりの装束をまとって登場。幾つもの出し物に目も心も奪われるうち、いよいよクライマックス「総田楽」へ。 リズム楽器が打ち鳴らす振動が溢れ、力強い躍りや、軽業、大道芸などが繰り広げられます。 躍り手全員による「群舞の波」がうねり、出演者と観客の垣根をとりはらい一緒に即興で躍って、熱狂を共有します。

2024/07/06(土)放送

金沢市、内灘町、津幡町、かほく市にまたがる「河北潟」。過去は、海水と淡水が混ざった「汽水湖」で今の3倍の大きさでした。干拓事業で淡水となりましたが、水辺ならではの生態系があります。ヨシやアサザなどの植物、その茂みを棲家にするタニシ、スッポン、フナといった動物。それをエサにするチュウヒ、ノスリなどの鳥類。そして、それらを支えるのが、「ハッタミミズ」。長さ90センチ以上にもなる日本最長のミミズで、レッドリストに指定されている準絶滅危惧種です。金沢市八田町の傍まで河北潟が広がっていた頃に発見されたことから、この名がつきました。土を豊かにしてくれる大切な存在。その生態はまだ多くのナゾに包まれています。

2024/06/29(土)放送

7月1日は「氷室開き」。加賀藩では、冬場に積もった雪を「氷室」と呼ばれる保冷庫に保存し、夏場に取り出して、幕府に献上していました。その際に無病息災を願って食べるのが「氷室まんじゅう」です。皮の色は白、赤、緑の3色があり、麦まんじゅうが基本。5代藩主の綱紀の時代に菓子職人が考案したとする説。麦の収穫期にあたる旧暦6月ごろ、塩味の麦まんじゅうを娘の嫁ぎ先に贈る習慣があり、それを元に金沢の菓子店が商品化したのが始まりという説もあります。もう一つ、7月上旬から並び始める「どじょうの蒲焼」。金沢市とその近郊で食べられる郷土食です。香ばしさの中に独特の苦味があり、しっかり焼いてあるので骨までいただけます。

「津幡ふるさと歴史館 れきしる」で開催中の企画展「あそびの道具」では、明治~大正~昭和~平成と人々を楽しませてきた263点余りのおもちゃが並んでいます。例えば、昭和58年の「任天堂ファミリーコンピュータ」、平成2年製「任天堂スーパーファミコン」。どちらも稼働していて体験可。過去を追体験できるはず。昭和30年代の「木製トラック」と「ブリキ製飛行機」は温かみのあるおもちゃ。程なく、素材はプラスチックやビニールへと移り変わったことを思えば、貴重品です。展示で最も古いものは、明治43年に発行された、「東京名家名物入 電車案内双六」。企画展「あそびの道具」は、七夕まで開催中です。

2024/06/15(土)放送

白山市の「桑島化石壁」は、1億年以上前、中生代 白亜紀前期の化石産出地で、国指定天然記念物。明治時代の初め、植物化石が発見され、日本で最初の古生物学論文が書かれた地質学発祥の地。昭和61年、肉食恐竜の歯の化石発見について発表されたことで、恐竜化石調査が始まりました。白山市では、毎年、化石調査ボランティア「桑島化石調査隊」を募集しています。活動は、恐竜時代の岩石をハンマーで割って化石を見つけるというもの。桑島化石壁を間近で見学したり、実物の化石標本を観察したり。今年の募集は〆切りましたが、「白山恐竜パーク白峰」では、一般向けの化石発掘体験も行われています。

津幡町の森林公園内に4月14日、犬や猫の保護・譲渡を推進する「いしかわ動物愛護センター」が開設。センター本館は、木造平屋建て。森林公園内の間伐材だった「スギ」、「能登ヒバ」が材料になっています。真新しいエントランスは広々としており、一歩足を踏み入れれば、爽やかな木の香りが包み込みます。様々な動物愛護の教室、研修会場となる「研修室」。ワンちゃん・猫ちゃんがストレスを感じないよう温度・湿度を保つ「飼育室」。シャンプー、トリミング用の「グルーミング室」。譲渡希望者が動物との相性を確認できる「マッチング室」など、各種設備が充実。屋外には、2000平方メートルのドッグランを整備中。7月下旬運用予定。

金沢百万石まつりは、加賀藩祖・前田利家公が金沢の礎を築いた偉業をしのんで開催。今年の百万石行列の利家役は「仲村トオル」さん、お松の方役は「夏菜さん」。そんな「前田利家」の履歴書。生まれは尾張・荒子村。生年は諸説アリですが、1537年~1539年。身長は遺された利家の着物から推定182cm。性格は、若い頃は短気で喧嘩早く、派手な格好をした傾奇者。ある大失敗から、織田信長に干され浪人生活を送った後は心を入れ替えて、律儀な人柄に。豊臣秀吉政権では「五大老」の1人として、まとめ役を務めました。永禄元年、 まつと結婚。天正9年、七尾城主となり23万石の大名に出世して、金沢入城しました。

2024/05/25(土)放送

金沢市富樫、まもなく開園40周年を迎える「金沢南総合運動公園」。バラ園があり、143品種、1,800本あまりのバラが香りを放ち、アーチ仕立て、フェンス仕立てで立体的に飾られ、ロマンチックな雰囲気を演出しています。かわって、小松市の「木場潟公園」。北園地・南園地・西園地・中央園地の4つの拠点から構成され、南園地の潟の花園では、4月中旬~6月にかけて5万株のカキツバタやハナショウブを鑑賞できます。その盛りが終わると、2千株の「蓮」が目を楽しませてくれます。地元木場町にはハスにまつわる民話があり、嫁いできた女性がハスを大切に世話していましたが、夫と不仲になり実家に戻ると、咲かなくなったというお話です。

2024/05/18(土)放送

石川県の伝統産業の1つ「九谷焼」。江戸後期、現在の能美市佐野町で窯を開いた「斎田道開」は、現代に受け継がれる作風を確立し、多くの優秀な陶工を育てました。 上絵と素地を独立させたことで、分業制が誕生。産業としての九谷焼のベースになりました。そして、明治時代、現在の寺井町で活躍したのが「九谷庄三」。まず目を付けたのは、洋絵の具。金彩を組み合わせた細密で華麗な「彩色金襴手」を完成させました。その作風は、海外でも好まれ、現代の九谷焼にも大きな影響を与えています。「能美市九谷焼美術館」では、その時代で先端の作品を多数展示。人の手と熱意がカタチになった逸品をぜひご覧ください。

2024/05/11(土)放送

春の旬野菜の代表格「タケノコ」。現在食べられているタケノコのほとんどは孟宗竹。金沢におけるたけのこ栽培の歴史は藩政期にさかのぼります。江戸中期、加賀藩士が江戸から2株の孟宗竹を持ち帰り、植えたのが始まりといわれています。その後、現在の金沢市・内川では、全国に先駆けて竹の子振興策が進められてきました。加賀野菜の1つ「内川たけのこ」が育つ土は粘土質。湿潤な気候のお陰で、タケノコが顔を出し空気に触れるまでは時間がかかるから、瑞々しく美味しい!栽培して育てて収穫するという一般的な農業とは少し違って、そこに根を張り育つ竹から、芽を出したものを収穫。例年4月下旬から5月中旬が出荷時期。

2024/05/04(土)放送

金沢市は、国内で生産される金箔のほぼ100%を生み出しています。金箔は大きく分けて2種類。「縁付金箔」は、藁の灰汁や柿渋などで漬けて仕込んだ和紙を使い、延ばし終えた金箔は形を整えるために、竹製の道具で一枚一枚、規定の大きさに裁断します。もう1つが、昭和40年頃に確立された「断切金箔」。金を挟むのは、紙の原料パルプを、細かく細かくすりつぶした半透明の「グラシン紙」。これで延ばし終えた金箔は、紙と金が交互に重なった状態で正方形に裁断するんです。どちらも完成品の厚さは、わずか1万分の1ミリ。光にかざすと透けて見えるほどの薄さは、まさに職人技です。

金沢市野町の「にし茶屋街」。格子が美しい2階建ての茶屋建築に老舗割烹が軒を並べ、趣のある一角。そこに忍者が使った道具を集めた「忍者武器ミュージアム」があります。かつて土産物店が入居していた築百年の町家を改装。手裏剣や鎖武器、甲冑の他、50種類、およそ160点を展示しています。子供も楽しめる「手裏剣体験」コーナーも併設。お土産ショップでは、模造刀やオリジナルグッズ、金沢の名菓や焼き物などを取り揃えています。近くに「人形ミュージアム」も。廃業したお茶屋をリニューアル。7つの部屋には雛人形、こけし、金沢ゆかりの人形や、マトリョーシカまでがズラリ。忍者と日本人形の世界を楽しんでください。

2024/04/20(土)放送

石川県内を中心に、広く普及している「加賀棒茶」。最大の魅力は、甘く香ばしい香り。また、くせのないすっきりとした飲み心地で、季節を問わずおいしくいただけます。明治時代、日本茶は輸出需要が高まり、価格が高騰。そこで、加賀藩のお茶商人が、茶葉を作る際に出る茎に着目し、焙煎してみたところ、しっかりとした味わいと香りがある美味しいお茶が誕生。茶の茎には茶葉よりもたくさんのカテキンやアミノ酸が含まれ、渋みや苦みなど複雑な味わい。茎茶を軽く焙煎した浅煎りは、さっぱりスッキリ。深煎りは、豊かな香りとコク。淹れ方や飲み方によっても味わいが変化し、自分好みを探してみるのもおすすめです。

2024/04/13(土)放送

小松市の新名物「プリン」。人気キャラクター「ポムポムプリン」のデザイナーが小松出身という縁で、応援隊長に就任し、北陸新幹線の小松駅開業を記念したプロジェクトがスタートしました。和菓子店、洋菓子店、パン屋、カフェなど21店舗が参加。独自のプリンを開発し、新たな小松の名物にしようと取り組んできました。そして、個性が光る31種類が完成。プリンを入れた大福やプリン味の煎餅。バウムクーヘンの空洞部分にプリンようかんを詰め込んだ「こまつプリンばあむ」。だし巻き卵のだしを使った「だしぷりん」。小松市の「安宅の関」が舞台となっている歌舞伎の演目「勧進帳」にちなんだ、歌舞伎の幕の色をイメージしたプリンも登場。

2024/04/06(土)放送

「鉄道のまち」として知られてきた白山市。そこに誕生したのが、「トレインパーク白山」。北陸新幹線の白山総合車両所に隣接し、建物はテーマごとにフロアが分かれています。1階は、新幹線学びと体感エリア。北陸新幹線の部品やグランクラスシートなどを実物展示。大型運転シミュレータも設置され、運転士気分を満喫できます。3階は、こどもあそびエリア。鉄道や白山の自然をモチーフにした大型室内遊具、音や光で遊ぶデジタルアトラクションなど楽しいアイテムが並びます。4階が、新幹線見学エリア。点検・整備の様子などバックヤードを見学。5階は、屋上展望室エリア。走行する新幹線車両を屋内・屋外から間近で見ることができます。

2024/03/30(土)放送

藩政期から保存食として愛用された「加賀麩」は、金沢を代表する食文化のひとつとして発展してきました。京都と並ぶ生麩・飾り麩の産地で、古くから精進料理に用いられたそうです。加賀麩を使った伝統的な加賀料理の一つが、治部煮。そぎ切りした鴨肉や鶏肉、また牡蛎に小麦粉をまぶして、だし汁に醤油・味醂・砂糖・酒を加え、さっと煮つけます。そこに百合根、しいたけなどを入れたら、加賀麩の登場。粉をまぶした肉のうまみ、とろみが付いた汁のうまみ、それらを吸い込んだお麩が、滋味深い美味しさを演出。茹でた青菜と具材をお椀に盛りつけたあと煮汁をかけ、薬味のわさびを添えれば完成。

2024/03/23(土)放送

いしかわ動物園は1999年10月9日、能美市の辰口丘陵公園にオープンしました。飼育動物数193種3,526点。定番のゾウやキリン、シマウマ、トラにライオン。アシカやアザラシ、タンチョウやイヌワシなど人気の動物を見ることができます。更に、特別天然記念物のトキをはじめ、ホワイトタイガーやコビトカバ、ライチョウなどの珍しい動物を多数展示。動物たちとのふれあいもできます。コンセプトは 「楽しく、遊べ、学べる動物園」。自然の地形を生かし、本来の生息環境を再現しています。そこでは、子供たちが楽しく、遊びながら動物の生態を観察したり、動物とのふれあいを通じて、自然保護や動物愛護の精神を学んだりできます。

金沢駅を発車すると、しばらく北陸本線と並走しつつ高架上を進みます。遠くに望む白山の雄姿は、初めて目にする光景かもしれません。金沢市街地を離れ「白山総合車両所」に差し掛かると、運が良ければ、居並ぶ北陸新幹線を眺められます。加賀温泉駅では、温泉郷の風情が漂う「和」の駅舎がお出迎え。待合室に県産の「赤瓦」や、入り口の壁に九谷焼のタイルを用いるなど随所で「加賀」を感じられる内装に仕上がっています。現代の技術の結晶「W7系」と、歴史や伝統を感じる駅舎のコントラスト。そして、駅から出ていで湯につかり、加賀の味を楽しむ。短くも豪華な列車の旅は、体験してみる価値ありますね。

2024/03/09(土)放送

北陸地方で唯一の地方競馬場「金沢競馬」。大きなサラブレッドたちが1周1,200mのダートコースを駆け抜ける迫力は、間近で観ると一味違います。 そして、金沢競馬のグルメも評判。本格的なお寿司が味わえます。場内で握り寿司を提供するのは2軒。ひとつは入場門近く、金沢片町に総本店を構える有名店。そのネタと技が競馬場でいただけるのは、かなりコスパがいいと言えそうです。もう1軒は「軽食堂街」。盛り合わせメニューが中心なので、より手軽に感じるかもしれません。レースコース内の広い芝生広場では、各種の遊具で遊べたり、小学校3年生までを対象に「ポニー乗馬」もできます。3月10日に春競馬が開幕。

金沢、白山、かほく、野々市、津幡、内灘では、歴史遺産の保存活用のため連携し、石川中央都市圏考古資料展を行っています。3月17日(日)まで、「津幡ふるさと歴史館 れきしる」で開催中。津幡町の「北陸道」に関する展示をみてみると、古代の北陸道は、都と日本海側中部を結ぶ路線でした。そこに「深見駅」があったと記されていますが、正確な所在地は不明。手掛かりのひとつが、「北中条遺跡」から出土した「墨書土器」。「深見駅」と墨で記されています。「加茂遺跡」からも深見駅の痕跡が見つかっています。国の重要文化財「加賀郡ぼう示札」です。当時の「深見村」の有力者へ宛てた命令が書いてありました。ロマンを感じます。

2024/02/24(土)放送

「加賀丸いも」は、石川県の能美市・小松市で栽培される特産のブランド山芋。成人男性の握りこぶしほどの大きさがあり、すりおろすとビックリするほど粘ります。そのモッチリとした強い粘りと独特の食感、滋味深い味わいの中には、栄養がギッシリ。「加賀丸いも」が育つのは、手取川扇状地が広がる能美市と小松市のなかでも一部だけ。収穫は、毎年11 月頃。採れたての瑞々しさも美味しいですが、長期保存するうち味わいは濃厚に。大正時代の導入直後はデコボコした形でしたが、粘土質の土壌に川砂が混ざり込んで土壌が変化したことから、次第に丸い芋が育つようになりました。最も代表的な食べ方は「山かけ」。

2024/02/17(土)放送

JR松任駅の程近くに建つ「白山市立博物館」。見所の一つは、地元の刀匠--刀鍛冶で人間国宝だった、「隅谷正峯」の作業風景を再現した展示です。絢爛豪華な仕上がりで輝きを放つ作品をはじめ、その業績を製作過程の復元ジオラマ・VTR等によって紹介。昨今の刀剣ブームもあり、歴史ファンも注目しているスポットです。常設展示は、郷土芸能の獅子舞や歴史的写真、暁烏敏、松本白華ら、偉人を紹介するコーナー。鉄道の町・松任らしく鉄道模型の大型レイアウトもあります。霊峰白山、地元のスーパーなど馴染みの景色が広がる中に、北陸新幹線や特急しらさぎなどが置かれたジオラマは、親子連れに人気。

白山市の東二口地区に伝わる「東二口文弥人形浄瑠璃」の歴史は、およそ350年。 当時の集落の若者が京都や大阪に出向き、人形浄瑠璃を習い、村に持ち帰ったのが起源。以来、農閑期の娯楽として、また旧正月を祝う催し物として、受け継がれてきました。世界遺産の人形浄瑠璃「文楽」は「義太夫節」の語りで演じられますが、東二口に伝わるのは「文弥節」。木偶と呼ばれる人形は、4つのパーツで構成されたとてもシンプルなもので、衣装の懐から両手を入れ、心棒を持ち、人形を顔から胸の前で抱えるように扱います。操るのは一人。舞う様子は、素朴ながら力感に溢れ、「泣き節」と呼ばれる哀愁に満ちた語り口と相まって、心に迫ります。

2024/02/03(土)放送

加賀藩の大名「前田家」の庭園として発展した「兼六園」は、梅の名所として知られています。園内の梅園には、白梅がおよそ130本、濃いピンク花をつける紅梅が70本あまり。合計で20種類もの梅が200本も植えられています。代表的な梅が「白加賀」、「摩耶紅」。「摩耶紅」は、八重咲き、中輪のピンクの波打つ花弁が美しい梅です。早めに花が開き目を楽しませてくれるのは「素心蝋梅」。中国原産で、安土桃山時代に渡来したと考えられる素心蝋梅は、透き通るような黄色の花びらが特徴。兼六園にお出かけしたら、美しい梅を楽しんでください。

2024/01/27(土)放送

石川県は茶道をたしなむ人口が全国でもトップクラス。歴史的にも、千利休から直々に佗茶を学んだ前田利家公の時代に始まり、五代藩主の頃には、千家の子孫を金沢へ迎え、指南を乞いました。以来、加賀の伝統工芸として定着。その全容を鑑賞できる施設の一つが、金沢の「中村記念美術館」。茶道具と工芸の美術館では、数々の名品をはじめ江戸時代の絵画、古九谷、加賀蒔絵、加賀象嵌など、およそ1000点を所蔵。美術館の庭園の眺めを望むことができる喫茶室では、抹茶と和菓子をリーズナブルな料金で楽しむことが出来ます。2月25日まで企画展「寿ぎの工芸」を開催中。

2024/01/20(土)放送

加賀市では冬の3ヵ月間だけ野生の鴨がいただけます。年間200羽前後しか捕れない貴重な鴨の味は絶品。鴨を捕まえるのは、坂網猟と呼ばれる、伝統の技です。使う道具は、全長およそ4m、重さは1kg弱くらいのY字型の坂網。猟師は頭の上をカモが飛んでくると、この網を真上に投げ上げます。そうすると、飛んできたカモが、V字の部分(ハザオ)に取り付けられた網に入るという仕組み。坂網鴨猟が行われる「片野鴨池」は、10ヘクタール程度の池と湿地で構成された環境。江戸時代、大聖寺藩主が武士の心身の鍛錬として奨励したことが始まりで、鴨を活かした食文化と坂網猟を守ってきた歴史があります。伝統がこもった冬の味覚です。

「中川一政」は日本洋画壇を代表する画家の1人。東京に生まれ育ち、父親は金沢、母は松任の出身。その縁から、母のふるさと・松任市(現 白山市)に作品が寄附され個人美術館が開館しました。「一政」が何度も取り組んできたモチーフが「薔薇」。明るい背景色と大ぶりな壺に、薔薇の花びらの色彩が映え、大きなまとまりを見せる構図。中央の赤の線で描かれた薔薇、下を向いた大輪の白薔薇、それぞれの花びらが面と線を取り混ぜ動きのあるタッチで描かれ、雄弁な仕上がり。また「一政」は、歌人、随筆家としても活躍。「松任中川一政記念美術館」では、2月25日(日)まで「中川一政 「絵画と随筆」展を開催しています。

2024/01/06(土)放送

年の初めの「年賀状」。「紙」が普及する前、日本や東アジアでは、木の板に墨で文字をしたため、通信ツールや、記録メディアにしてきました。いわゆる「木簡」です。津幡町の加茂遺跡で発見された木簡---「加賀郡ぼう示札」は、平安時代のお触書。国内最古のもので、1000年以上前の農業政策、その伝達方法、行政の姿など、当時を具体的に知ることができる一級の歴史的資料です。普段は石川県埋蔵文化財センターで厳重に収蔵されていて、実物が公開されるのは、春と秋の年2回。津幡町の「ふるさと歴史館 れきしる」では、出土した時の様子、掲示の再現ディスプレイなどを見学できます。

2023/12/30(土)放送

12月31日から1月3日まで、「兼六園」が無料開放。大晦日から元旦にかけては夜間もオープンしています。初詣の後、名園を散策---というのもお正月ならではの楽しみです。特別名勝・兼六園は、岡山の後楽園、水戸の偕楽園と共に「日本三名園」の一つ。その起こりは、5代目藩主・前田綱紀が、別荘を建て周辺を庭園としたこと。今なら、日本最大の雪吊りが大きな見所。年末年始に足を運んだ際は、夜、ライトアップした陰影も楽しめるでしょう。特に、冬の兼六園の定番は、唐崎松。椿や雪など冬の魅力がそろう時期、タイミング良くふんわりと木々に雪が積もると、まるで満開の白い花が咲いたような景観が眺められます。

何とも詩情にあふれた言葉をのこした雪博士が、加賀市・片山津温泉出身の「中谷宇吉郎」。世界で初めて人工的に雪の結晶を創るなど、世界的にも先駆けた雪や氷の研究で業績をあげました。片山津温泉にある「中谷宇吉郎雪の科学館」は、博士の業績やひととなりを紹介し、実験・映像などを通して雪や氷の不思議を学べます。六角の塔が立ち並ぶユニークな建物内、ティールームからは、今なら柴山潟越しに雪を頂いた白山を望むことができ、グリーンランドの石を敷いた中庭には人工の霧がたちこめ、幻想的な演出も。現在、中谷宇吉郎雪の科学館館長、古川義純先生による、“おしえて館長!『雪と氷のQ&A』”を受付中。

2023/12/16(土)放送

未確認飛行物体-UFO。羽咋市では江戸時代の頃、シンバルのような形をした仏具“そうはちぼん”そっくりの飛行物体が頻繁に目撃されていたとか。これにちなんで羽咋市は「UFOのまち」と言われるようになりました。そんなUFOのまちの象徴が宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」です。館内には、直径10㎞から12kmの小惑星が衝突しとされる世界最大のクレーターの隕石が展示。他にもアポロ17号の船員が持ち帰った本物の「月の土」、月面探索で使用された機体のバックアップ機「ルナ24号月面着陸船」、実際に宇宙から帰還してきたカプセル「ボストーク帰還用宇宙カプセル」なども観覧できます。館内を回った後は、宇宙土産もゲット。

2023/12/09(土)放送

曇天に雷鳴がとどろき、空から冬の使者が舞い降りれば、石川県の冬の始まり。「ぶり起こし」と呼ばれる雷は、寒ブリ到来の合図。ブリは成長につれて名前が変わる出世魚。こちらでは、こぞくら→ふくらぎ→がんど→ぶりと変化します。11月から2月にかけて水揚げされる7kgを超える魚体は「天然能登寒ぶり」として、ブランド化されています。規模の大きな定置網漁が盛んで、100種類以上もの魚介類が水揚げされる能登の宇出津港は、冬になると大型ブリの出荷を誇っています。漁師さんたちの主張---「10kg以上じゃないと本物のブリとは言わん!」を基に、「宇出津港 のと寒ぶり」を打ち出しました。

2023/12/02(土)放送

七尾市には“戦国最強の山城”との呼び声も高い「七尾城」の跡が遺っています。能登の国の守護・畠山氏が16世紀前半に築いたもの。南北およそ2.5km、東西1kmあまり。自然の地形を巧みに利用し、七尾の地名の由来となった七つの尾根筋を中心に、多数の曲輪を連ねた全国でも屈指の規模。眼下に城下町を配置して、能登の政治、文化の拠点としました。麓から本丸跡までは徒歩40分。築城当時の石垣を眺めながら登れば、七尾湾~和倉温泉街を望む絶景に出会えるでしょう。また、七尾城史資料館では、付近から出土した日常用具や天目茶碗、武具類などを展示。昔の庶民や武家の生活の一端を知ることができます。

2023/11/25(土)放送

和倉温泉お祭り会館では、七尾市を代表する4つのお祭りに関する展示を見学できます。まずは「青柏祭」。「でか山」と呼ばれる曳山は、高さ12m、重さ20t、車輪直径2mという巨大なもの。お祭りでは、その豪壮な姿を競います。次が「能登島 向田の火祭」。およそ30メートルの松明の大きさから日本三大火祭りの1つと言われています。続いて「石崎奉燈祭」。七尾市石崎町は、漁師町。威勢のいい掛け声が響き渡る中、高さ15メートルの奉燈が練り歩く様はまさに圧巻です。ラストは「お熊甲祭」。お宮からくり出した神輿は、天狗の面をつけた猿田彦の先導で、真紅の大枠旗などを従え、太鼓の音も賑やかに練り歩きます。

2023/11/18(土)放送

輪島市白米町にある白米千枚田。海に面した約4ヘクタールの斜面に1004枚も連なる棚田は、日本で初めて世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」のシンボル。一枚の面積は18平方メートルほど。最も小さい田んぼは50センチ四方。今も田植え・稲刈りは、住民やボランティアによる手作業で行われています。そこで、来年3月中旬までイルミネーションイベント「あぜのきらめき」が開催中。能登の秋冬に欠かせない人気イベントです。あぜ道に設置された2万個以上のソーラーLEDが日没から約4時間点灯し、時間の経過とともにピンク、グリーン、ゴールド、ブルーへと色が変化。昼も夜も絶景が楽しめます。

2023/11/10(金)放送

石川県庁は、最上階19階の展望ロビーを無料で解放しています。四方をガラスに囲まれた地上およそ80mのそこからは、金沢市を一望。特に、日本海に沈む夕陽は人気の景観。その陽が落ちる辺りに広がる港町が「金石」、そして「大野」です。金石は、藩政期には宮腰と呼ばれ、北前船の寄港地として重要な役割を担っていました。日本海に注ぎ込む大野川の河口に位置する大野は、お醤油五大産地の一つ。製造工場の敷地内に整備されている醤油のテーマパークは無料で見学できます。また、醤油ソフトクリームを味わったり、糀湯に手を浸してハンドケア体験もおススメ。

2023/11/04(土)放送

野々市市で、11月 18日、19日に、「BIG APPLE IN NONOICHI」が開催されます。18日はワークショップ、19日のコンサートは午後3時開演で2部構成。1部は、地元のホストバンド「ムーンライトJAZZオーケストラ」の演奏と、日本のトップボーカリストたちによるステージ。2部は、ピアノトリオがモダンジャズの巨匠「セロニアス・モンク」をトリビュート。ところで、「ビッグ・アップル」って?それはニューヨークの愛称。 ニューヨークで活躍するトップクラスミュージシャンが集うという訳です。「ムーンライトJAZZオーケストラ」が1990年、アメリカに招聘され、聴衆から大きな喝采を浴びたことが縁。今年で29回目。この日は一日中、ジャズを!

江戸時代、日本の物流を担った「北前船」。現在の北海道・蝦夷地から大坂へ、大坂から蝦夷地へと各地の商品を仕入れて売りさばき、大きな利益を上げていたのが加賀橋立の船主達でした。現在も、船主の豪邸をはじめ、まち全体に北前船の遺産があり、日本遺産の構成文化財に認定されているものがたくさんあります。宅地は周囲を塀や石垣で囲み、建物や石垣、参道などに使われているのは、福井市の足羽山周辺で採れる「笏谷石」。普段は淡く緑がかっていますが、濡れると青に変わる性質を持っていて、集落全体に独特な風合いを与えています。そのまちなみは、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

2023/10/21(土)放送

志賀町のおよそ29キロに亘る海岸線一帯は、「能登金剛」と呼ばれ、石川県を代表する景勝地。そのほぼ中央に位置するのが、天然の洞窟・「巌門」。永い年月をかけ日本海の荒波が造形した洞窟は、幅6メートル、高さ15メートル、奥行き60メートルにも及びます。岩盤に空いた穴からは、雄大な日本海が望めます。そこを進む遊覧船は、能登金剛・厳門周辺を約20分かけて周遊します。また、少し北上すると「増穂浦海岸」に到着。砂浜には「世界一長いベンチ」。日が暮れたらLED照明「ペットボタル」の灯りが彩るイルミネーションがスタートです。海岸に打ち寄せられる幸せを呼ぶ「さくら貝」のピンクと、里の浜をイメージしたブルーが輝きます。

「いしかわ百万石文化祭2023」。44日間の期間中に、石川ならではの文化資源を活用した催しや全国大会など、県内全市町でおよそ150の多彩な文化イベントが行われます。10月14日(土)石川県政記念しいのき迎賓館を中心とした兼六園周辺文化の森一帯を会場にオープニングイベント「文化絢爛」で幕を開けます。ステージでは、大会アンバサダーの「田中美里」さんと「新田さちか」さんによるトークショー。大会のCM曲を歌うmoumoonや手話エンターテイメント発信団oioiも出演。音楽やダンス・民謡などに加え、宝達志水町子浦の伝統芸能、久保町若連中の「獅子舞」や「加賀鳶梯子登り」なども披露。まさに文化絢爛! 

2016年春にオープンした、「津幡ふるさと歴史館・れきしる」。縄文、弥生時代の遺跡から出土した土器類、近世~現代の交通の変遷を振り返る絵図、平安時代のお触書「加賀郡ぼう示札」のレプリカなど常設展示しています。現在は企画展「津幡小学校 創立150周年記念ヒストリー展」を開催中。「れきしる」が建つ場所は、街中の小高い丘の上。かつて「津幡城」がありました。木造校舎が建ったのは、明治時代。特徴的なのが「子守学校」。裕福な家の子守役として働く女性たちが対象で、週3日午後2時間、「おんぶ紐」で赤ちゃんを背負いながら、現在の「道徳」にあたる修身、読書、算術、唱歌などの勉強をしたとか。

国内10か所目となるユネスコ世界ジオパーク、「白山手取川ジオパーク」。ジオパークとは、ジオ(大地・地球)とパーク(公園)を組み合わせた造語で、科学的に見て、特別に重要で貴重、もしくは美しい地質や地形を含む自然公園の一種です。海抜0mから2,700mに至る、起伏に富んだ地形が広がる白山から手取川河口にかけての一帯は、ジオパークに相応しい環境。2億数千万年前からの変化を刻んだ地層・岩体。水の流れによって形成された峡谷や扇状地などの多彩な地形。白山がもたらす温泉や湧水などの恵み。多種多様な自然から育まれた多彩な文化・歴史。そして、見所はやはり「白山」。山の文化を味わう秋。いいと思いませんか!

2023/09/23(土)放送

能美古墳群は、能美市の平野部に点在する5つの独立した丘「寺井山」・「和田山」・「末寺山」・「秋常山」「西山」の上に造られた古墳群の総称。発見された古墳の数は62基。「前方後円墳」、「前方後方墳」、「円墳」、「方墳」と、造られた時代も形も様々。古墳の中や周辺からは、古代の鏡、甲冑、馬具、素焼きのお皿・須恵器などが出土しています。国指定史跡に指定されているほど貴重なものです。そんな古墳群の傍に、3年前、『能美ふるさとミュージアム』がオープンしました。能美の自然・歴史・民俗について総合的に学べる博物館で、旧石器時代から古墳時代、江戸時代から懐かしい昭和期まで、一ヶ所で歴史を辿ることができます。

2023/09/16(土)放送

卯辰山は、藩政期、お花見、紅葉狩り、月見の名所として親しまれ、 幕末には、陶器、漆器、鍛冶などの工房が建てられ、芝居小屋、料理店などもでき、大いに賑わいました。そして、昭和 33 年、完成したのが、劇場、レストラン、浴場、宿泊施設等を設けた「金沢ヘルスセンター」。動物園・水族館もでき、長く親しまれました。 そんな卯辰山は金沢の歴史探訪の場でもあります。山腹のあちこちに顕彰碑、功労碑 、歌碑、句碑、書碑などが建立されてきました。その一つが、望湖台の入口に建つ、金沢三文豪・徳田秋聲の文学碑。土塀を型どった姿で、同郷の作家・室生犀星の筆による年譜と、本人自筆の文章が陶板に書かれています。

津幡町の4つの地区、清水、庄、津幡、加賀爪では、同じ日に、秋の始まりを告げる獅子舞が行われます。今年は9月17日。獅子頭には町ごとの特徴があります。表面に朱色の漆を塗った「赤獅子」。白鹿の皮を張った「虎獅子」。黒熊の皮で仕上げ、目が左右に動く細工が施された「熊獅子」。黒熊の皮を張った強面の「大獅子」。その獅子に立ち向かうのが「棒振り」。4つの町内を早朝から練り歩き、家の前で、棒振りが、霊獣を退治して厄払い。日が暮れる頃、町中心の四つ角に、4つの獅子が集合すると、獅子舞頭合わせがスタート!囃子方、獅子、棒振りが技を披露し、獅子頭がぶつかり合うと、祭りは最高潮を迎えます。

2023/09/02(土)放送

七尾市にあるアートの拠点「石川県七尾美術館」。地元に生まれた稀代の絵師「長谷川等伯」が描いた国宝、「松林図屏風」でも知られています。そこで、9月18日まで開催されているのが『動物たちの浮世絵展』。お江戸の三大ペット---猫、犬、金魚に留まらず、大事な家畜の馬、愛らしい猿、海外から連れてきた象に孔雀やオウム、さらには空想上の珍獣まで描かれた対象は実にバラエティ豊か。展示の浮世絵を通して、当時の暮らしぶりや庶民の表情も垣間見え、遥か昔にタイムトリップできるかもしれません。それらの作品を手掛けたのは、喜多川歌麿、歌川広重、葛飾北斎ら。1枚の浮世絵の向うにある、日本人の心を観にお出かけください。

2023/08/26(土)放送

南加賀の中核都市・小松市。石川の空の玄関口である小松空港は航空自衛隊との官民共用空港ですから、展望デッキからは旅客機に加え、戦闘機の離発着も見学可能。また、これも小松空港の名物といえるのが大型の貨物用飛行機「カーゴルックス」。ヨーロッパ・ルクセンブルクを拠点として世界中を結ぶ国際航空で、日本では唯一、小松空港に乗り入れています。そして、空港近くの航空機博物館「石川県立航空プラザ」では、ブルーインパルスの飛行機や南極観測用軽飛行機、人気ヘリコプター、ハイテクジェットなど実物20機を展示。実際にパイロットが使っていたフライトシミュレーターもあり、大人も子供も楽しめます。

2023/08/19(土)放送

明治末~昭和初期に一世を風靡した「竹久夢二」。18歳で上京した「夢二」が結婚した相手は、金沢市生まれの「岸たまき」。妻をモデルに、独自の世界「夢二式美人画」を切り拓きました。次に愛し合うようになったのが「笠井彦乃」。大正6年、2人は金沢へ旅行。ファンとの交流を持ち、金沢の奥座敷「湯涌温泉」に、3週間あまり滞在。その縁から「金沢湯涌夢二館」が設立されました。9月10日まで「企画展 夢二の新聞連載ルポ~東京災難画信」を開催中。関東震災発生後まもなく、夢二が担当した被災地の絵入りルポルタージュの手稿や、震災直後の東京を描いたスケッチブックを展示。「夢二館」館初公開作品を含む原画と下絵も展示。

2023/08/12(土)放送

ユニークなキリコが出ることで有名な能登町鵜川の「にわか祭」。名前の由来は、幕末の加賀藩主・前田斉泰公が能登を訪れた際、お殿様をもてなそうと“キリコをにわか作りで組み立て披露”したこと。「にわか」は、他の地区のキリコのようにお神輿のお供ではなく、そこに神様を乗せているのが特徴。お祭り当日、陽が暮れると9基の「にわか」が「見卸しの浜」と呼ばれる広場に集まり、花火を合図に町内を練り歩きます。お宮に入ってからも鉦や太鼓に囃されながら、境内を威勢よく回り、お祭りは明け方近くまで続きます。各町が豪華な武者絵を住民や見物客が品評し合うのも楽しみの一つ。「にわか祭」は、今月26日に開催予定。

2023/08/05(土)放送

輪島市の曽々木海岸にある中央に直径2mの大穴が開いた窓岩。その穴から差し込む夕日は、圧巻。やがて日本海に陽が沈むと、お祭りタイム!8月17、18日に曽々木大祭が行われます。宵祭りでは、春日神社前に総輪島塗のものや、白木造りのものなど、大小5基のキリコが勢ぞろい。神事後、キリコ最上部のぼんぼりに神殿のろうそくからいただいた火が灯り、出発。神輿をキリコが囲み、和ろうそくの明かりを揺らめかせながら町内を練り歩きます。窓岩ポケットパークに到着すると、さらにヒートアップ。柱松明が燃え盛り、花火が打ち上げられる中、打ち鳴らされる太鼓のリズムに乗って勇壮に乱舞。光と炎、音とキリコの競演は、大迫力です!

2023/07/29(土)放送

鶴来は戦国時代以前から物資が集まる宿場町として栄えた町。往時の賑わいをしのばせる古い建物が今も残り、玄関口である鶴来駅舎も昭和初期に建築され、レトロな雰囲気を醸しています。昔ながらのお醤油の醸造蔵、造り酒屋。古民家を改装したカフェやスイーツ店などが軒を連ねる町を抜けると、獅子吼高原に到着。山麓からゴンドラに乗り、標高650mの天辺へ!金沢平野から遠く日本海までが一望できる、解放感いっぱいの景色が目の前に広がります。緩やかな起伏がある頂上は、スカイスポーツの拠点。1日体験コースや、インストラクターと2人乗りのタンデムフライトもあります。

2023/07/22(土)放送

鶴仙渓は、温泉街に沿って流れる大聖寺川の渓谷。遊歩道が整備されており、立ち並ぶ色んな形の岩を眺め、四季折々の景観が楽しめます。橋めぐりも見所の一つ。上流の「こおろぎ橋」は総ヒノキ造り。中ほどの「あやとり橋」は、紅紫色のS字という斬新なデザイン。下流のレトロなコンクリート造りの「黒谷橋」。およそ1キロの区間を歩きながら、自然の美と、自然と調和した人の手による造形の美、2つの美しさが同時に堪能できます。また「あやとりはし」の近く、期間限定オープンの「川床」も外せません。お茶とお菓子をいただきながら、川から運ばれてくる涼を五感で感じながら、贅沢で優雅なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?

2023/07/15(土)放送

七尾湾に浮かぶ島「能登島」。島をあげて行われる祭りが「おすずみ祭」。近年では「向田の火祭」と呼ばれ、石川県指定無形民俗文化財に指定されています。今年は7月29日(土)に開催。向田の伊夜比咩神社の祭礼で、神事後、神輿やキリコが担ぎ出され、メイン会場となる広場まで練り歩きます。そこに設置されているのは、高さ30メートルもある柱松明。担ぎ手はそれぞれ手に持った松明を振りながら周りを巡り、熱気が最高潮に達した頃、合図で一斉に柱松明目掛けて火を投げつけます。たちまち巨大な火の柱と化した柱松明が倒れた方向によって豊漁、豊作を占う。

2023/07/08(土)放送

金沢三茶屋街の1つ「にし茶屋街」。目抜き通りの一番奥にあるのが「西茶屋資料館」。一世を風靡した作家、島田清次郎ゆかりの施設です。大正時代に彗星のごとく現れ、文壇から消えた天才です。20歳で刊行した自伝的小説『地上』が、総計50万部の大ベストセラーを記録するも、尊大な態度やスキャンダルによって地位を失い、精神が病み、31歳の若さで亡くなりました。彼がまだ幼い頃、身を寄せたのが母の実家があった西の廓。その茶屋の建物を再現した「西茶屋資料館」1階には、島田氏に関する貴重な資料などを展示。2階には、金屏風や漆塗りの装飾品が並び、当時の雰囲気が窺えるでしょう。

2023/07/01(土)放送

今年、4年ぶりに開設される内灘海岸。そのビーチの魅力は、波打ち際まで広がる200mものスケールの広い砂浜。昔から多くの文学作品にも取り上げられてきました。「東西南北 星の流るる 夜なりけり」。明治~昭和にかけて活躍した俳人であり小説家・高浜虚子の作。<内灘の夜空は広く遮るものはない。その夜空を駆ける流れ星を最後まで見届ける事ができるほどだ>人の心を包み込む優しさを備えた、砂丘の雄大な自然がテーマです。海開きの7月8日(土)、「内灘サンセットアワー」が開催。夕日と食と音楽のコラボレーションを楽しむ一日限りのサマーイベントです。ステージでは俳優・武田真治さんらのパフォーマンスも行われます。

2023/06/24(土)放送

河北潟は、石川県のほぼ中央に位置しています。サイズは東西4km、南北8km。古くは“ハスの湖”蓮湖とか“大きくて清い湖”大清湖とも呼ばれ、物資の輸送ルートとして、また、豊富な魚が獲れる漁場として、人々の暮らしを支えてきました。今では、干拓事業によって完全な淡水になり、広大な農地が広がります。中でも加賀野菜の一つ「加賀れんこん」は有名。色白で粘りがあって、節が詰まって実が締まっています。そして夏、河北潟の風物詩と言えば「ひまわり村」。7月下旬から8月上旬にかけて、35万本のヒマワリが咲きそろいます。「ひまわり迷路」に設置された展望台からは、壮大な絶景を一望。 これも“映えスポット”。

2023/06/17(土)放送

七尾湾の南に位置する和倉温泉。泉質は「ナトリウム・カルシウム塩化物泉」。お湯を口に含むとショッパイ味がするのが特徴。源泉の温度はおよそ80度。そのお陰で楽しめる美味が「温泉たまご」。開湯伝説にちなんだシラサギの像が置かれた「湯元の広場」に足を運んでください。近くのお店で生卵を買って備え付けのカゴに入れ、源泉が湧き出る湯壺に沈め、およそ15分。ほんのり塩味の温泉たまごが完成。“海の温泉”ならではのグルメです。そして、温泉街のそぞろ歩きを楽しみながら、甘いひとときを!通年「和倉温泉スイーツ巡り」を開催中。お一人600円で温泉街にあるいろいろなお店のスイーツを3つ選んで巡ってください。

2023/06/10(土)放送

加賀の千代女は、元禄16年、加賀国松任・現在の白山市に、掛け軸などを仕立てる表具屋の娘として生まれた。数え年6歳の頃にはすでに俳句を詠んでいう。17歳の時には、俳人・松尾芭蕉の弟子に俳句の才能を認められ、「あたまからふしぎの名人(不思議というしかないほどの名人)」と評されました。そんな女流俳人の故郷・白山市に「千代女の里俳句館」が出来たのは、平成18年。俳句を通した交流・体験活動のための拠点施設で、千代女をはじめ、多くの俳人達について、映像や資料等を活用して紹介したり、子供達や外国人にも俳句を作り楽しめるようなコーナーもある。「千代女の里俳句館」では、広く俳句を募集中。

2023/06/03(土)放送

古くから受け継がれてきた習慣「菖蒲湯」。元々は、「端午の節句」に、邪気を祓う薬草とされていた菖蒲を軒にさしたり、お湯に入れ、無病息災を祈ったのが始まり。4日(日)5日(月)、「山代温泉」で「菖蒲湯まつり」を開催。初日の夜、「俵のお神輿」が登場!2本の太い棒の上に菖蒲を詰めた俵を6俵、下に2俵を取り付けた神輿の総重量は300キロ以上。それを若衆たちが曳き回し、温泉街を練り歩く。威勢よく運ばれるうち、俵が擦り切れて菖蒲が路上に散乱。皆で奪い合い、拍子木を鳴らしながら、菖蒲を共同浴場の1つ「古総湯」の湯壷の中に投げ込む。そのお湯につかると、その年の災厄から逃れられるといわれている。

2023/05/27(土)放送

「イカ」は寿司、天ぷら、煮物、珍味など、日本の食卓に欠かせない魚介といわれていてその消費量は魚介類の中でも上位に入る。じつは能登町が日本有数の名産地として知られていて、なかでも能登小木港は全国でも3本の指に入るほどの漁獲量。その「能登小木港」で明日開催されるのが「能登小木港イカす会」。このイベントでは、生きている「イカ」が見られるのはもちろんのこと、つかんで、釣って、知って、食べてのすべてを体験できる。イカ釣り漁船の見学を始めやイカの構造や生態を勉強できる公開授業や能登の海の生き物との触れ合い体験など、イベントが盛りだくさん。

バラは例年5月下旬から6月上旬が見頃。そんなバラが生い茂る場所で明日、運動とみどりを楽しむイベントが開催される。その名も「スポーツとみどりdeハッピーフェスタ」。金沢南総合運動公園にあるバラ園を利用し、トークショーや、体験教室など様々なイベントが開催される。バラの専門家によるトークショーでは、肥料のやり方や選定方法といった話を聞くことができる。またGPSアートのイベントも開催される。 GPSアートとはスマートフォン等のGPS機能を利用したアプリを使って、移動することでスマートフォン上に表示される地図に通った道筋で絵を描くというもの。ウォーキングやジョギングをしながらスポーツとアートを同時に楽しめる。

2023/05/13(土)放送

瓜と見間違えそうなほど太くて大きいきゅうりが「加賀太きゅうり」。金沢市の打木町やかほく市などで主に生産されていて、1本で普通のきゅうりの5本分ほどの量になるほどの大きさ。重さもずしりと重く、一つあたり600gほど、大きなものは1キロを超えることもある。昭和11年ごろ、久安町地区の農家が東北の太きゅうりの種子をゆずりうけ、栽培したのがはじまりのようで、その頃はいわゆる「瓜」に近く、三角で黄色い色味だった。その後、自然交配を繰り返したことで丸い形になり色も緑色に変わっていき、昭和27年ごろに現在のものに近い太さ、色になった。

長谷川等伯は七尾、当時の能登の国で生まれ育ち、元々は「信春」という名前で仏教に関する絵を描く画家として活動していた33歳の時に文化の中心地、京都に家族で渡った。33歳という年齢は当時としてはかなり遅咲きだったがお寺の襖絵を、住職の不在時に勝手に書き上げてしまうなどのなんとも大胆な行動とその絵の完成度の高さで大きく名を挙げた。作品は、抽象的な色彩表現やダイナミックな構図、独自の筆づかいが特徴で水墨画や障壁画を得意とし、日本最高の水彩画とも称されている、国宝《松林図屏風》をはじめ、多くの作品が重要文化財に指定されている。

2023/04/29(土)放送

加賀市山中温泉にある「医王寺」、は山中温泉を開湯したという行基が創建し、地元の人々から温泉を守護するお寺として親しまれている。そこで5月4日、5日に開催されるのが「甘茶まつり」。これは仏教の開祖であるお釈迦様の誕生をお祝いする行事。甘茶とは、名前の通り強い甘味が特徴のお茶のこと。このお祭りでは普段はあまり目にすることがないことがおこなわれる。それは、桶のようなものの上に置かれたお釈迦様の像に甘茶をかけるというもの。なんでもそのかけたお茶をいただけば一年を無病息災に過ごせるという。

「のとキリシマツツジ」はその美しさに魅了されている愛好家が多く、お家で、この花を大切に育てている方が沢山いる。そんな個人のお庭を公開して、ツツジを気軽に見てもらおうというのが「のとキリシマツツジオープンガーデン2023」。愛好家の方が手入れしてきた花が期間限定でお披露目される。奥能登の62か所のお庭を公開中で、期間は5月中旬あたりまで場所によって開花時期が異なるので奥能登全体で一ヶ月ほど美しい花を見ることができる。満開の時期は各庭で異なるので、気になった方は公式サイト等で開花情報をチェックしてください。

「ゴリ」と一言で言っても、地域によってどの魚のことを指すか変わるが、金沢でゴリと言えば、浅野川や犀川で獲れるカジカ科のカジカと、河北潟で獲れるハゼ科のウキゴリの2種類をさす。 体長10数センチの小魚ながら

身は柔らかくて甘みがあるため、刺身やから揚げ、煮付けなど調理法によって様々な味わいを楽しむことができる。カジカ科のゴリは料亭などでしか食べられないが、ハゼ科のゴリの佃煮などは比較的手に入れやすい。

小松市の尾小屋鉱山。かつて国内有数の鉱山として繁栄した場所で、その歴史は古く、はっきりとした始まりは分かっていないが、本格的に採掘が行われるようになったのは明治時代。昭和30年代頃をピークに、年間2,000トンを超える銅を生産していたが、徐々に需要が減り、昭和46年に閉山した。そんな鉱山としてのかつての繁栄を今に伝えるのが、尾小屋の各地に残る「カラミレンガ」。「カラミ」というのは、銅を作る際にできてしまう不要物を固めたもので、本来は廃棄されてしまうもの。尾小屋周辺では、これを壁や塀の材料として使っていて、今でもいたるところにその痕跡が残っている。

2023/04/01(土)放送

今が旬の魚「サヨリ」。細い身体に、ツンと突き出た下顎と赤身を帯びた口先が特徴でそのスリムできらきらと輝く姿から“海の貴婦人”ともいわれている。この魚自体は日本各地の沿岸で見られるが、石川での漁獲量は全国トップクラス。漁業協同組合が認定する「石川の四季のさかな」の春のさかな部門に選ばれている。サヨリの漁は「二艘曳き」という漁法が使われ二つの船を走らせながら、挟み込むようにして一網打尽にする独特のスタイル。漁師二人の間合いがすべてを決めると言われていてまさに、あ・うんの呼吸。旬は、桜が咲く春の初め。特に4月は身が締まって最も美味しくなり、県内では「花見魚」という愛称で親しまれている。

2023/03/25(土)放送

毎年4月2日、能登町藤波地区にある神目神社で行われる「酒樽がえし」。 酒の入った樽を田んぼや海で奪い合うという変わったお祭り。二つのグループに分かれて行われ、樽を手に入れた方はその年、豊作・大漁になるとの縁起があると言われる。祭りは、まず神社から始まり、1斗入りの酒樽を神前に供え、選ばれた約10人の若者たちが、身を清める。そしてふんどし姿となった若者たちは、樽をかつぎだして少し離れた田んぼへ向かい田んぼに到着すると樽を投げ入れ、奪い合いが始まる。二つのグループに分かれて若者たちが一心不乱に動き回るので、たちまち泥だらけに。そのあとはすこし離れた港へ向かい、次は海での奪い合いが行われ、水しぶきを上げながら樽を追いかける姿は迫力があって見ごたえがある。

能登半島の西北端にある、輪島市の猿山岬。細い道を通り、いくつもの山を越えて、ようやくたどり着くことができるため、「奥能登の最後の秘境」とも呼ばれている場所。そんな猿山岬で今の季節から4月上旬にかけて見頃を迎えるのが、「雪割草」。雪割草は里山に雪が残る中、春一番に咲くことからその名前がついた。猿山岬は日本有数の雪割草群生地で猿山の灯台付近には「のと猿山雪割草の道」という遊歩道があり、これからの季節、白色や淡い赤、薄紫色などの色とりどりの雪割草を見ることができる。

金沢市の「まちなか」では、江戸時代からの文化的な街並みが至る所に残っているが、残っているのは建物だけではない。「兼六園」をはじめとした至る場所で、古くから残されてきた、巨大な木、巨樹を見ることができる。

まずは、しいのき迎賓館の玄関にたたずむ二本の木、「堂形のシイノキ」。「堂形」というのは江戸時代におけるこの周辺の地名のことで、この二本のシイノキの樹齢はおよそ400年、高さは11メートルほど。国指定の天然記念物にもなっている。次にご紹介するのは、本多の森公園の木々。この付近一帯は、もともとは加賀藩の武家屋敷があった場所で今でも豊かな自然が残されていて、スダジイやケヤキなどの木々がある。

2023/03/04(土)放送

能登半島の中央に位置する穴水。ここで珍味として親しまれている食材が「イサザ」。体長5cmから6cmほどの小魚で、透き通った身体が特徴。イサザという名前は方言名で正式名称はシロウオという名前。穴水の珍味と言われる「イサザ」は近年、水質汚染などで生息環境が減ってきていることもあり、高級料理店でも珍重さている。また、水温が上がる3月頃になると、産卵のために海から川へ昇ってくるが3月はまだ身が小さいので、踊り食いが人気。2、3匹をそのまま口に含んでのどをすべらせると甘みがあり食感と共に独特の香りが楽しめる。

金沢市に昨年オープンした石川県立図書館。別名百万石ビブリオバウムと呼ばれている。「ビブリオ」はイタリア語で「図書」、「バウム」はドイツ語で「木」という意味で「県民の成長を後押しし、進化を続ける図書館であってほしい」という願いが込められている。この場所で来月4日から二日間かけて開催するのが「里山里海ワークショップデー in 百万石ビブリオバウム」。これは里山里海の魅力を実際に体験してもらうためのイベントで、「作る・学ぶ・買う・食べる」の4つをテーマに、こどもから大人まで楽しめるというコンセプトの元、いろんな企画が開催される。